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5つのパンと2匹の魚

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神様がご覧になるから

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ミケランジェロは30代前半のころ、バチカンに壮大な墓を彫るために当時の法王ユリウスⅡ世からローマから呼び寄せられたが、代わりに絵画を描くように依頼された。これはライバルたちが仕組んだ罠だったらしい。
 しかし、ミケランジェロは、いったんその仕事を請け負うと、不屈の精神で創作に専念し、400人以上の人物と創世記の9つの場面を描いた。
 彼は4年もの間、仰向けの姿勢でシスティナ礼拝堂の天井に絵を描き続けた。そのために、視力は衰え、肉体はボロボロになった。彼はこう語っている。
 「拷問のような4年間の末、実物大より大きい400人以上の人物を描いた結果、私は預言者エレミヤのように年老いて疲労困ぱいした。当時まだ37歳だったが、年老いた私の姿を見て、友人でさえそれが私だとは分からなかったほどだ」
 彼の傑作はヨーロッパ絵画のその後の歴史を永久に変えたというのが、美術史家たちの見解である。
 彼の才能がこの素晴らしい作品を生み出したことは間違いないが、最後までやり通すという不屈の精神が無かったなら、これほどの影響を及ぼすことは出来なかったであろう。彼の不屈の精神は、絵画の全体を見通す視野の広さと細部にまでこだわる注意力の両方に表れている。誰も注意を払わないような暗い隅っこまでなぜそんなに丹念に仕上げているのか、とたずねられて、ミケランジェロは次のように答えたと言う。「神様がご覧になるからだ」
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by carbondalle1996 | 2013-06-07 19:14 | 日記 | Comments(0)
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