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5つのパンと2匹の魚

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校則はただ1つ

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 1872年明治5年4月15日、東京・芝の増上寺に開拓使仮学校が設置された。北海道開拓に当たる人材の育成を目指し、後に札幌に移して規模も大きくする計画であったから仮学校とよばれた。それから4年後に札幌に移り、札幌農学校となりました。

 この仮学校に入ったのは、ほとんどが没落した武士階級出身の子弟で、生徒たちは非常に荒れていました。学校側は生徒が荒れると規則を厳しくし、生徒はその反発からまた荒れて、学校側は規則をより厳しくするようになり、規則で生徒を縛るようになりました。このときにアメリカのマサチューセッツ農科大学学長であったウィリアム・スミス・クラーク博士を教頭として明治政府は招きました。

 このとき新しくできる札幌農学校ではどうやって生徒を育てるかという方針が話し合われました。学校側は厳しい規則によって生徒を育てようと考えましたが、クラーク博士はその意見に真っ向から反対しました。そして激論の末にクラーク博士の意見が通りました。そしてクラーク博士はこう言いました。「諸君、私が望む校則はただ1つ。Be gentleman. 紳士であれ。これだけだ。これがあれば他には何もいらない。」

 これを聞いて一番驚いたのは学生です。今までは規則、規則、規則でがんじがらめにされていました。それが規則は「紳士たれ」という1つだけ。校則で縛られることに慣れていた学生たちは、クラーク博士の言葉に感銘を受けたそうです。

 学生たちは考えました。「紳士たれ」とはどういう意味か?我々は紳士だろうか?紳士とは規則があるから守るのではなく、自分の良心に従って生きる人間。それが紳士だと理解しました。それでは自分の良心とは何か。彼らはクラーク博士の影響で聖書を読むようになり、自分の良心とは神に従うことだと理解しました。こうしてこの札幌農学校から内村鑑三や新渡戸稲造という立派なクリスチャン・リーダーが生まれました。

 「Be gentleman.」「紳士たれ」というこのクラーク博士の言葉を、現代の私たちに置きかえるならばどのような言葉となるでしょうか。それは「イエス様がされたようにあなたも行いなさい」という言葉だと思います。この場合、イエス様だったらどうされるだろうかということを考えること。それがWWJD「What Would Jesus Do?」という言葉です。「イエス様だったらどうされるだろうか?」
by carbondalle1996 | 2015-09-19 07:42 | 日記 | Comments(0)
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