わたしは、あなたに天国のかぎを授けよう。そして、あなたが地上でつなぐことは、天でもつながれ、あなたが地上で解くことは天でも解かれるであろう」。(マタイ16:19)
原文では鍵は複数形で書かれています。また鍵は権威の象徴です。門を開けたり、閉めたりします。「天国」とは文脈上で言えば教会です。イエス様は、教会の門の複数の鍵をペテロに預けたのです。イエス様は教会に入る人、締め出す人を分ける権威をペテロに与えたということです。
聖書的には人類はユダヤ人と異邦人という2つに区分されますが、エズラ記を見るとユダヤ人、サマリヤ人、異邦人と3区分されています。サマリヤ人はユダヤ人からは異邦人と見られ、異邦人からはユダヤ人と見られました。つまりユダヤ人と異邦人の中間的な人々です。
使徒行伝を読むとペテロは、この3つに区分される人々それぞれに教会の門を開いています。つまり彼らが教会のメンバーになるときに、必ずそこにペテロがいて、ペテロが教会の門を開いています。ユダヤ人の救いは使徒行伝2章です。サマリヤ人の救いは、使徒行伝8章に記されています。そして異邦人の救いは使徒行伝10章です。
使徒行伝2章、8章、10章はそれぞれユダヤ人、サマリヤ人、異邦人がイエスを信じて救われるという場面です。そこに共通していることはペテロが立ち会っているということです。そして、信じた人々が聖霊を受けたということ。こうしてペテロはユダヤ人、サマリヤ人、異邦人に教会の門を開き、彼らを救いました。なぜならばその権威はこのときイエス様によってパウロに与えられたからです。