♪グー・チョキ・パーで何作ろう~右手がグーで左手もグーでアンパンマン~♪♪これはサムエルが幼稚園で習った手遊び歌。この手遊び歌で、グーをほっぺに当ててアンパンマンを作ると、泣いていたサムエルが笑いました。親としてはアンパンマンに何度も助けられました。先週、アンパンマンの生みの親であるやなせたかしさんが召天されました。やなせさんは聖公会のクリスチャンで洗礼名はバルトロマイ。
94歳で亡くなられたやなせさんは遅咲きの人で、アンパンマンを生んだのは50代半ばになってから。売れなかった時代は「一寸先は光」という言葉を心の杖にしたそうです。一寸先は闇ではなく光なのは、聖書に通じているようです。それはまたやなせさんの作風にも通じました。昭和36年に発表した「手のひらを太陽に」という曲も実はやなせさんの作詞です。「ぼくらはみんな生きている♪ 生きているから歌うんだ~♪」と、私も小学校で歌った記憶があります。
アンパンマンは正義の味方で子供たちの永遠のヒーロー。空腹な子供を助けるために自分の顔を食べさせ、悪者のバイキンマンを「アーンパンチ!」でやっつけます。しかし決して一方的に相手をやっつけはしません。そこには本当の正義とは優しさだという作者のメッセージがあります。空腹な子供にあんパンを食べさせて元気にするというアイデアは、ご自身の体験から生まれました。子供時代に出かけた帰りに電車賃を落とし、遠路を歩いてへとへとになりました。そのとき知り合いのおじさんに出会い、あんパンをもらって元気が出たそうです。
イエス様は五千人を超える群集が空腹であったときに、5つのパンと2匹の魚からたくさんのパンと魚を創造し、人々の空腹を満たしました。その一方で人はパンのみで生きるにあらず、神の口からでる一つ一つのことばでいきる戒め、最後の晩餐ではパンを12弟子に分け与え、「これはわたしのからだです」と教えました。自分の顔を与えても空腹の子供を救おうとするアンパンマンの姿は、イエス・キリストの十字架の愛と重なります。イエス・キリストはいのちのパンです。このパンを今日も食し、永遠のいのちに預かる者となりましょう。神様はあなたを愛しています。
“わたしは天から下ってきた生きたパンである。それを食べる者は、いつまでも生きるであろう。わたしが与えるパンは、世の命のために与えるわたしの肉である。” (ヨハネ6章51節)