すると主の御使が現れて、香壇の右に立った。ザカリヤはこれを見て、おじ惑い、恐怖の念に襲われた。そこで御使が彼に言った、「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈が聞きいれられたのだ。あなたの妻エリサベツは男の子を産むであろう。その子をヨハネと名づけなさい。彼はあなたに喜びと楽しみとをもたらし、多くの人々もその誕生を喜ぶであろう。(ルカ1章11~14節)
「すると」です。すると突然この世の只中に、神様が介入されたのです。主の御使が現れて、香壇の右に立ちました。これは次元を超えた出来事です。私たちが生活しているこの世界に突然、第4次元の世界、つまり霊的世界におります御使が来られたのです。
ザカリヤは恐れました。何も天使を見て恐れる必要はないのですが、罪人なる私たちは霊的な次元である神の出来事に接するとき、これに恐れおののくのです。しかし神様は、このことを通して私たちをより高い次元へと引き上げようとされるのです。ですからここで御使は、「恐れるな」と言ったのです。「恐れる必要はない。わたしはあなたに良い知らせをもってきたのだ。それはあなたの祈りが聞き入れられたという知らせです」。ザカリヤのどんな祈りが神様に聞き届けられたのでしょうか。それは「私たち夫婦に子供を与えてください」という祈りでした。
今では老人となったザカリヤは、もうそんな祈りはしていなかったかもしれません。しかし、若いときの祈りであっても、神はちゃんと聞いていてくださったのです。そして神様の側で時を待っておられました。そして、この不妊の女と言われたエリサベツから、年をとってもう子供が産めないと思われたエリサベツから、神様は新約時代の扉を開く預言者を誕生させたのです。それがバプテスマのヨハネです。
御使はその子を「ヨハネと名づけなさい」と言いました。ヨハネとは「ヤーウェは恵み」という意味です。神様はヨハネによって新約という「恵みの時代」の到来を告げようとしていたのです。旧約時代の幕を閉じ、もはや律法の行いではない、イエス・キリストを信じるだけで救われるという恵みの時代に入りました。そうです、私たちは今、恵みの時代に生きているのです。ハレルヤ!主の聖名を讃美します。